シェトランドカレッジでは、以前、 ジェミーソン・アンド・スミスで働いていたサンドラさんに偶然会い、カレッジの中を案内していただきました。ここには、島精機の工業の編み機があり、授業でも使用するそうですが、街のショップから注文を受け製品を造っています。デザインを考え、コンピューターに読み込ませ、スイッチを押すと勝手に編みあがってくる様子は、時代の流れを感じます。機械が故障しても、日本とメールでやり取りができるので困らないそうです。織り物の教室には、 30 台くらいかな ? 織り機があって、そのうち、 1 台は、編み機と同じように、コンピューターがデザインを読み取り、勝手に作品ができるものがありました。
「昔は、手編みのコースがあったと聞いたけど、今はないの ? 」 と、聞くと、「今はないけど、もし、依頼があれば、数週間のコースとかできるかもよ。今年から、小学校で、編み物の授業が再開したのよ。伝統のこともあるし、集中力とか、こどもの教育にもいいからね。」ということでした。
去年、シェトランドに行った時は、みんな若い人は、編み物しないのよね。とか、子供達も仕事を引き継がないので、私がやめたら、店は終わりなの。という話をよく聞き、なんだか寂しいなあ。と思っていましたが、このウールウイークを通じて、フェアアイルやレースに興味がある人たちと話しをしたり、ニットデザイナーの方々から編み物の話を聞いたりすると、シェトランドで始まった編み物は、世界に出て行って、また、戻ってきて新しい時代が始まる・・・そんな風に感じました。 この期間中に、もう一つ編み物がもどってくる思いがけない出来事がありました。
今まで、シェトランド博物館収蔵品の中で一番古いものは 1890 年頃の作品のセーターだったのですが、フェア島で作られたであろうと思われる古い帽子がロンドンで見つかり、博物館に寄付されました。 1850 年くらいのものではないかと博物館の館長は言っています。まさにこの週にふさわしい出来事です。 |